2012年6月10日日曜日

drawer|多田さやか TADA Sayaka

素材:ラシャ紙、コピー用紙、トレーシングペーパー、ペン、ステッカー
サイズ:29.2×21.2cm
制作年月:2012年5月

drawerについて:
 私は、日本画の定義について画家たちが論議することを疑問に思う。そもそもジャンルなんてものは絵を説明するのに便利な言葉にすぎない。現在「日本画」において使用される画材も技法も、国境を越えたところから伝えられ、小さな島国で受け継がれてきたものである。時代の移り変わりとともに描かれるものも変化していったが、その継承を断つことなく「日本画」は進化を続けている。もし本当に「日本画」の存続が危ういのだとしたら、現代の日本には描き手とその作品が溢れすぎているのだろう。説明に頼るのではなく、後世へまた何かを伝えていくことのできる絵を描くことが、「日本画」を継承していくために最も重要な手段であると考える。


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